甲賀市観光ガイド

檜尾寺

大師根本中堂御建立の砌、良材を求めてこの地を巡錫された際、歯谷千尋の大蛇がいた。「蛟蛇、時々山中に蟠り、該尾を以て撃つに草木火を発し、樹木を焼き人畜を害す。」と住民畏怖し大師に告げ上まった。大師痛くこれを慈恩しその夜深更、夢中に老翁が現れ「降伏せんと欲する大蛇は不加天津彦火瓊杵尊神なり。龍法を禁じ我これより南山那智に居す。」とのたまいて姿を化す。大師観音の霊告を歓喜され千手観音像を自作安置された。明神本迹の修法畢んぬ日、蛇体雲煙に乗じ蛇形を脱した。是により補陀落山、火尾寺と号した。
 仁寿3年(853)慈覚大師、師命により文徳天皇の勅を奉じ堂宇を再建。この時、社号、寺号の火字を檜に改称し檜尾寺を賜う。檜尾社の別当職として28院6坊を有する大寺であった。永禄(1558-1570)以後数回の兵火にかかるも宝永の頃(1704-1711)、隆照大和尚宿願の再建なり、安政年間(1854-1860)元空大和尚今日の本堂を再建せらる。

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